武田邦彦氏の『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』を読んで共感したところは、本当の環境問題は石油の枯渇と食糧問題、という点。
(以下、要約)
1.石油の枯渇
新たな油田は第一次石油オイルショック(1973年)の辺りから見つからなくなり、1985年を境にして新しい油田は発見量よりも消費量の方が上回るようになった。2030年ぐらいには可採年数(確認されている埋蔵量をその年の生産量で割った値)が尽き、石油が枯渇すると見られている。
石油がなくなれば人類は二酸化炭素を大量生成できなくなり、地球を温暖化する手段を失う。石油を使う量を減らすことが、子孫のためにやるべきこと。また石油が潤沢にあることを前提にした日本の家屋や都市計画、生活システム自体を変える必要がある。
2.食糧問題
本当の環境問題の2番目は食糧問題。日本の食糧自給率は40%だが、石油がなくなれば、農薬も化学肥料も農業用機械も使えなくなり25%程度に減る。先進国でこんなにひどい国はない。
自給率とともに農業に従事する平均年齢の高さも問題。日本は65歳以上の比率が5割を超えるが、他の先進国、例えばフランスやイギリスでは30歳の後半から50歳ぐらいが多く、他の産業とあまり大きく変わらない。日本の農業は危機的状況なのである。
「身土不二」という言葉があるが、これは自分の足で歩ける3~4里範囲の地域の食材を食べることが最も健康に良いということ。巷ではわずかな発ガン性などを問題視して大騒ぎするが、外国産の食料を食べ続ける環境はもっと大きな根本的な問題である。空気や水や食料は、毎日体に入るものだから環境中の環境だといえる。日本の農業環境を改善することが喫緊の課題だが、工業の収益の一部を農漁業に還流するシステムを作ればよい。
(要約終わり)
地球温暖化の原因が、人為的なCO2はじめ温室効果ガスでないとしても、石油の枯渇問題から石油消費の削減→CO2削減が目標と、同じ目標になるところが、この問題の奇妙なところ。地球温暖化の脅威を叫ぶより(そもそも脅威なのかも怪しい)、石油枯渇問題のほうが直接的で、過剰消費の抑制に直結できると考えられるのだが。
世界共認が、地球温暖化⇒温室効果ガス削減一色になっていき、他の本質的な問題・課題共認が形成できない点が危惧される。
岡本誠
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